RUNだむ日記【Returns!】

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06洞爺湖マラソン1 悪夢の夜明け

さて、昨日の悪夢についてだが。

長くは語るまい。しかし今後の教訓でもあるし、屈辱の記録を残すことは、僕自身の今後のためにも意味のないことではないと考え、封印したい気持ちと格闘のすえ、やはり少しだけ書き記すことにした。

2006年5月21日、僕はこの日の空を忘れない。(←いや、空とは何の関係もないって!)
第32回洞爺湖マラソン・主会場の遊歩道広場には、満開の桜の木のもとに全道、全国から集まったランナー達が集結していた。抜けるような青空に爽やかな風だ。

前日は午後2時半頃に着いた後に、予定どおり有珠山西山火口散策路までジョグで往復し、2000年の噴火の傷跡を見学した。当時テレビで見た光景が、生々しく残されたままになっており、自然災害の容赦ない被害を知ることができた。ジョグで往復と書いたばかりだが、実は半分もジョグできなかったことは記しておいてもいいかもしれない。

噴火口というくらいだから、当然そこまでも上りになる。文化センター横の火山科学館の受付で道と時間を聞くと、ていねいに教えてくださり、歩くと30分くらいだという。じゃ20分だなと軽く走り始めたが、まもなくヒザの違和感に気づいた。激しく痛いというほどではないが、たしかにそこにある。

前日の散策とジョグでヒザを痛めました、よってDNS(DoNot Start)とします…では笑うに笑えんではないか! いや違った。泣くに泣けんではないか! 歩きながらのときどきジョグで散策路入口にたどり着き、見学の後も歩きとジョグでとぼとぼと帰り道をくだった。激しく痛くはないのだが、走ると着地衝撃を感じるのだ。
これでは明日の作戦どころではない。どうする?

駐車場にもどった後は、文化センターで受付を済ませて、前夜祭に参加した。食べ物とビールを腹におさめて、さらに車中泊組Ogamanさん、yagiさん、トン子さん、かなようさんらでおでん屋さんへ。あとでやすさんも一緒になる。そういえば、今夜は「チャングムの誓い」の放送日だったことを思い出し、カミさんに電話しビデオを録るよう命令じゃなかった、お願いする。

ここでもしっかり焼酎のお湯割を数杯おかわりした。もしかしてフルの前日にしては飲みすぎたかもしれない。
その後、近くの大和旅館(入浴料400円とこのへんで一番安い)で入浴し、大会では初の車中泊へと突入したのである。
背もたれを倒すとフラットになるというシートは、決して最高の寝心地とはいえぬ凸凹だったが、どこでも寝られる無神経な僕の安眠を妨げるものではなかった。

そして忘れられない朝はやってきた。
誰かが窓の外から車内をのぞき込んでいた。
「ランナーの朝は早いんだよー」「起きなさーい!」
……目覚めて最初に目にしたのはOgamanさんとKuriさんの顔だったというのが、悪夢の始まりだったのだろうか。
不吉な予感がしたのだった。
(続く)