RUNだむ日記【Returns!】

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暑いぞ!蒸したぞ!ゆうばり高原

ハッキリいって、ナメていた。

10キロの大会は3回目だし、「ジョギング大会」だし。先日はヘロヘロながらも、ハーフを走ったし。10キロなんてハーフの半分だ、楽しく走ろう…と思っていたのだが、某ウルトラランナーに「夕張のジョギング大会に出る」と話すと、あそこは僕も出たことあるけどキツいよという。山登りのようにアップダウンが激しいらしい。

爽やかな高原の風に吹かれ、気持よく走ろうと思ったのがこの大会を選んだ理由でもある。街を走る7月の大会なら、北海道とはいえ、気温や湿度は、暑く蒸し蒸しの可能性が高い。「高原ジョギング」なら、涼しくサラサラの空気の中で快適に走れる!もしかして、好記録も出るかもなんて気楽に考えていたのだ。
しかし、どうも違うらしい。事前の情報として、そういうことを頭の中に入れておいたことは、正解だった。

参加を申し込んだのが遅かったので、車は「石炭の歴史村」の駐車場においた。会場の丁未風致公園まで、シャトルバスで送迎してくれる。カミさんとバスに乗り会場に向かうが、その道はすでに、くねくねとかなりキツい登り道だ。

20分ほど走っただろうか、風致公園の駐車場に着いた。受付終了時間が迫っていたので、係員にせかされる。会場に入るとすぐに、先週の「ながぬま温泉RUN」でお世話になった、こうめさんに声をかけられた。
あいさつもそこそこに受付を済ませ、ゼッケンや参加賞のスポーツウオッチを受け取る。

スタートの11時25分まで時間はたっぷりある。ストレッチやウオームアップをして、トイレも済ませた。
大会の参加者は700人ほどで、親子ペアから5キロ、3キロ、10キロと順次レースが行われる。

ようやくスタートの時間が近づき、ランナーが並び始めた。こうめさんを見かけたので、とりあえず一緒に写真を撮る。そして、ようやくスタート。少しの間、草の斜面を走る。こうめさんは、あっという間に先に行ってしまった。

走路が狭いので、ランナーは2列程度でタテに長くなった。いきなり、上って下ってが始まる。気温や湿度はどれくらいあるのだろう。カンカン照りではなく、薄い雲がかかっているがもちろん涼しいわけではない。むしろじわあっと暑く、蒸し暑さは走るほど増すばかりだ。

5キロコースを2周するのだが、1周ごとに折返しがあり、そこが給水地点にもなっている。折返してきたこうめさんに「がんばって!」と声をかけられ、僕は手をあげて応える。10キロなら給水なしで、走れると思っていたがこの蒸し蒸しの暑い条件では、給水抜きでは熱中症になる。最初の地点で2杯を頭からかぶり、1杯を飲んだ。かぶった水が気持いい!少し元気になり走り出す。坂を快調に下って、スタート地点の公園に戻り折り返し。
この大会は多分ほかの大会に比べると、走行中のランナーを家族が写真を撮りやすいコースだと思う。
カミさんもいくつかのポイントで撮ってくれた。

1周して、いちおうコースが分かった安心感もあり、2周目に入って、前のランナーを抜けるようになった。
自分では、多少スピードアップしているつもりもあるが、前の人たちのスピードが落ちてきているのだろう。しかし、暑さもさらにヒートアップだ。ウエアもびっしょり。水に浸けたウエアを絞らずに被ったような汗だ。最後の折返しのあとは、ブレーキをかけすぎないように膝の声を聞きながらスピードをあげた。

下り坂で似たような速さの人とデッドヒートが始まった。無理をするつもりはなかったが、自分なりにがんばると、ちょうどその人と競ることになるのだ。二人して他のランナーを抜きながらゴールへ向かう。草の斜面に戻ってきた時は、先に出た。そのまま前にいる一人を抜いてゴール!と思った瞬間、後ろから差された。

なんでだ!そんなにがんばることないじゃないか! て、人のことは言えない、言えない。記録、57分17秒。別に新記録でもなんでもないが、内容的にはまあ満足している。この厳しいコンディションの中、完走できたし、故障もなく、楽しく走れたのだから。

ゴール後は、とっくにゴールしたこうめさんと、「お疲れさまでした」と互いに健闘を讚えあう。その後、自分で書き込む(?)完走証をもらった。

野菜の売店から戻ったカミさんは、ニコニコして、段ボール箱を差し出した。中を見るとびっしりキュウリが入っている。
それにキャベツとインゲンをつけて500円にしてくれたという。
「キリギリスじゃあるまいし、どうすんだよそんなに」
「サラダとか、浅漬けとか、焼酎漬けとか、棒棒鶏とか…」
「…………」
「それに○○さんに、おすそ分けしてもいいし」

「あ、そう……」